毎年夏になると「水出しコーヒーってどうやって作るんですか?」と聞かれます。難しくはないですが、時間がかかります。うちでは夕暮れブレンドを使って、前日の夜に仕込んで、翌日の昼から提供しています。その理由と、やり方を書いておきます。

水出しとお湯出しの違い

お湯で淹れるコーヒーは、高温で短時間に成分を抽出します。水出しは低温で長時間かけて抽出します。温度が低いと、苦味や酸味の成分が出にくくなります。その代わり、甘みや柔らかい香りが前に出てきます。夕暮れブレンドは深めの焙煎なので、水出しにすると苦味が抑えられて、カカオのような余韻だけが残ります。

うちの仕込み方

豆は通常より少し粗めに挽きます。細かすぎると、長時間水に触れているあいだに雑味が出やすくなります。水は水道水をそのまま使っています。ミネラルウォーターを試したこともありますが、うちの豆との相性は水道水のほうがよかったです。豆と水の比率は1:12。容器に入れて、冷蔵庫で12時間置きます。

なぜ前日の夜に仕込むのか

昼から提供するためには、12時間前に仕込む必要があります。つまり、前日の夜21時ごろに仕込めば、翌日の昼9時ごろには完成します。閉店後に仕込むのが一番自然な流れです。朝に仕込んで夜に提供するという方法もありますが、うちは昼から出したいので、夜仕込みにしています。

ロック氷を使う理由

コンビニの袋氷は粒が小さくて、溶けるのが早いです。水出しコーヒーは最初から冷たいので、氷が溶けると一気に薄まります。ロック氷は密度が高くて溶けにくいので、最後の一口まで味が変わりません。少し値が張りますが、700円のコーヒーに使う氷として、これが正解だと思っています。

水出しコーヒーは家でも作れます。豆さえあれば、容器はペットボトルでも大丈夫です。うちの豆を買って、家で試してみてください。100g単位で販売しています。